却而かへつて)” の例文
「鵬斎ながき事有之まじく候由気之毒に候。焚塩やきしほすきとうけたまはり、よき便あらばと存候へ共、さ候へば却而かへつて邪魔ものなるべし。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
食は麥飯を少々づつ、其外とり等格別膏氣あぶらけ之なきものを食用にいたし、成丈なるたけ米抔は勿論五穀を不食樣との事に御座候。肉は却而かへつて膏には不相成候由。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
これは書状に申遣候筈なれども、人をなかだちにして申が却而かへつてこたへ宜候哉。私詩をほらせくれよと書肆のぞみ候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)