博奕わるさ)” の例文
湯町に巣喰う遊び人の仲間に入って、博奕わるさをしているのも知っていたが、それでも男に、愛想あいそが尽きたとは思わないお寿々だった。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つねから放蕩無頼ほうとうぶらい、知行はすべて前納でとっくにとってしまい、おまけに博奕わるさこうじて八方借金だらけ——見るに手も足も出ない鈴川源十郎着流しに銀拵えの大小をグイとうしろに落として
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
薄志弱行の一途を辿たどるばかりで、わずかに、各所の無法者のゴロ部屋に寝泊りしたり、博奕わるさの立番をして一飯いっぱんを得たり、また、江戸の祭や遊山ゆさんの年中行事に
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)