医師ドクトル)” の例文
旧字:醫師
おまけに忰の友太郎が又、古今無双の親孝行者で、二晩の間ツラリともしない介抱ぶりには、流石さすがのワシも泣かされた……という老医師ドクトルの涙語りだ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
二人の間に、優しい感情さえ生まれていたということも有り得なくはなかろう。エレオノーレは後年、ベートーヴェンの親友の一人である医師ドクトルヴェーゲラーにとついだ。
薄暗うすくらがりを、矢のように、上衣うわぎなしの短衣チョッキずぼん、ちょうど休憩をしていたと見える宿直の医師ドクトルがね、大方呼びに行ったものでしょう、看護婦が附添って、廊下を駆けつけて来たのに目礼をして
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それまでチョイチョイ吾輩の処へ飲みに来ていた老医師ドクトルがパッタリと来なくなった。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
彼は絶望をもって、医師ドクトルヴェーゲラーと牧師アメンダとの二友人に打ちあけた——