加納藩かのうはん)” の例文
加納藩かのうはん郡上藩ぐじょうはん高富藩たかとみはん、また同様であるとか、そんなうわさが毎日のように半蔵の耳を打った。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
美濃みののくに加納藩かのうはんに実家があるので、ひとまずそこへ落ち着くことにきめたのである。お咎めによる追放なので、知りびとは云うまでもなく、召使たちも見送ることはできなかった。
日本婦道記:箭竹 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
十一月二十七日に中津川を出立した浪士らは加納藩かのうはん大垣藩おおがきはんとの衝突を避け、本曾街道の赤坂、垂井たるいあたりの要処には彦根藩ひこねはんの出兵があると聞いて、あれから道を西北方に転じ
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)