剔抉すっぱぬ)” の例文
馬琴が京伝に頼った頃の何十年も昔の内輪咄うちわばなし剔抉すっぱぬいて恩人風を吹かし、人倫とはいい難しとまで京山が罵るのは決して穏やかでない。
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
その頃の若い学士たちの馬鹿々々しい質問や楽屋落がくやおち内緒咄ないしょばなし剔抉すっぱぬきが後の『おぼえ帳』や『控え帳』の材料となったのだ。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
が、新婚のお祝いをするいとまがない中にう二人の恋の破綻はたんが新聞で剔抉すっぱぬかれた。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)