利鎌りれん)” の例文
春の夜とはいいながら、夜気が冷たく襟頸へみ込んで、利鎌りれんのような凄い下弦の月が植込みのはずれにかかっている。自動車を車庫へ入れて妻の運転手は、今出て来るところであった。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)