切山椒きりざんしょ)” の例文
其の頃流行はやった玉紬たまつむぎあい小弁慶こべんけいの袖口がぼつ/\いったのを着て、砂糖のすけない切山椒きりざんしょで、焦茶色の一本独鈷いっぽんどっこの帯を締め、木刀を差して居るものが有ります。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
わたしは、猿若町を馬道の通りへ出て、そこの、まさるやという古い菓子屋で切山椒きりざんしょを買った。——その時分、わたしは、どんな菓子より切山椒が一番好きだった。
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)