出來でか)” の例文
新字:出来
併し氣が凝つたり、氣が散つたりして、そして碌に何事も出來でかさずに五十年を終つて仕舞ふのが、所謂凡人である、恨む可き事である。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
『並木先生はえらい。出來でかした、出來した、なアる程それが一番だ。』と言ひながら健の方を向いて
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
寄木細工の樣にして美人の彫刻を出來でかした例もないではない。
彫刻家の見たる美人 (旧字旧仮名) / 荻原守衛(著)
「出來るさ……出來でかすさ」
半日 (旧字旧仮名) / 有島武郎(著)