凭懸よりかゝ)” の例文
すると、どうして殘つてゐたものか、二三人の女生徒が小使室の方から出て來た樣子がしたので、私は何とも言へぬ羞かしさに急に動悸どうきがして來て、ぴたりと柱に凭懸よりかゝつた儘、顏を見せまいとうつむいた。
二筋の血 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
巡査じゆんさ交番かうばん凭懸よりかゝつて
迷子 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)