冠冕かんべん)” の例文
もしこの語を以て評すれば露伴先生の文はけだし江戸趣味の極めて深遠なるもので、また古今を通じて随筆の冠冕かんべんとなすべきものである。
正宗谷崎両氏の批評に答う (新字新仮名) / 永井荷風(著)
平塚さんが日本における女流思想家の冠冕かんべんであることは、女史の言説や行動に服すると否とにかかわらず、社会があまねくこれを認めております。
決して世間に対しまたは夫に対して、不満の情をべるのではないという事を明らかにするために、自分は、夫の学識は、世俗の尊重する冠冕かんべん爵位にも優って
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)