公方家くぼうけ)” の例文
また部将のうちにも、諏訪飛騨守すわひだのかみとか山本山入やまもとさんにゅうとか、その他、旧公方家くぼうけの遺臣だの、丹波武士たんばぶしと称する土豪などもじっている。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
公方家くぼうけから特別に御賞美のおことばを下されたのは徒士組の名誉であると、組頭も喜んだ。他の者共も羨んだ。
鐘ヶ淵 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その間に、朝倉殿の内政、御事情など、静かにてあれば、それも道理、孤立の公方家くぼうけようし、天下を
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
公方家くぼうけの前で一旦見たと申立てたものを、誰の前でも変改へんかいが出来るものか。」と、福井は言った。
鐘ヶ淵 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
捕虜となったものも、自分から降伏して出たのも、極めて少なかったというのを見ても、小谷の城の最期は、越前の朝倉や、京都の公方家くぼうけのごときものではなかった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いうまでもなく、旧態の公方家くぼうけという厄介ものを始末するにある。室町幕府なる複雑怪奇な存在によって起るさまざまなわずらいを、一挙に解決して、中央の明朗化をはかるにある。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「情勢は相かわらずです。ただこのところ、信玄入京のあてがはずれたため、室町むろまちのおやかたは、失望のいろ濃く見えますが、公方家くぼうけの依然たる策謀は、いよいよ露骨で、あくまで信長ぎらいで一貫しておりまする」
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
公方家くぼうけ再興のため。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)