傷寒論しょうかんろん)” の例文
頭寒足熱ずかんそくねつは延命息災の徴と傷寒論しょうかんろんにも出ている通り、濡れ手拭は長寿法において一日も欠くべからざる者である。それでなければ坊主の慣用する手段を試みるがよい。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
坊主頭に黄八丈のあわせ黒縮緬くろちりめんの羽織に短いのを一本きめて、読めそうもない漢文の傷寒論しょうかんろんふところにし、幇間ほうかんと仲人を渡世にしている医者は、その頃の江戸には少なくなかったのです。
相応に薬礼をよこすから、足をめていたものゝ実は己ア医者は出来ねえのだ、もっと傷寒論しょうかんろんの一冊位は読んだ事は有るが、一体病人はきれえだ、あの臭い寝床の側へ寄るのはいやだから