偏土へんど)” の例文
「何分にもこの通りの偏土へんどでござりまして……」と、太守は答えた。
このような偏土へんどに来て、しかもこのような神秘な尼僧院の中で、そして一夜を一つ衾に夢を結んだ生命の恩人である尼僧から、突然懐かしい父の名を耳にしようなどとは夢にも思いがけぬことだった。
鍵から抜け出した女 (新字新仮名) / 海野十三(著)