“倰僜(よろめ)” の例文
かくて時刻も移りしかば、はや退(まか)らんと聴水は、他の獣們(ら)に別(わかれ)を告げ、金眸が洞を立出でて、倰僜(よろめ)く足を踏〆(ふみし)め踏〆め、わが棲居(すみか)へと辿(たど)りゆくに。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
「這(しゃつ)伏勢ござんなれ」ト、身構へしつつ佶(きっ)と見れば、いと大(おおい)なる黒猿の、面(おもて)蘇枋(すおう)に髣髴(さもに)たるが、酒に酔ひたる人間(ひと)の如く、倰僜(よろめ)きよろめき彼方(かなた)に行きて、太き松の幹にすがりつ
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)