“俺(あっし)” の例文
鈍ったといわれちゃ、俺(あっし)も腹が立ちまさあ。なアに、あの壜には長紐(ながひも)がついていて、その元を卓子(テーブル)にくくりつけてあったんです。
見えざる敵 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「余計なことを伺うようですが、お幾つですか? 美人と西洋人の年は何うも俺(あっし)にはキッカリしたところが判りません」
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「親分、お常が何か言おうとしたのを、無理に止めたのは、どういうわけです。俺(あっし)にはどうも呑込めねえが」
「その上、十手を持って歩いて、投げ銭まで器用では、本人の俺(あっし)が見ても疑いたくなるだろう。まアいい、そのうちに尻尾を掴(つか)んで、仇を取ってやる折もあろう」
もう二間ばかり手前へ寄せますと、影が水に映って、お縁側からの眺望が一段と引き立ちますよ。俺(あっし)は二三年前から然う思っているんですが、旦那、如何でございましょうな?
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「早い話が其方(そっち)の旦那は俺(あっし)がこの店を出した頃からのお得意さまです。十何年というもの、頭の毛が薄くなるまで些(ち)っともお動きになりませんから、御出世が早くて、もう課長さんですよ」
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
違っているとは言えまい。さア、番所へ来い——三輪の兄哥、聞いての通りだ。俺(あっし)はこの女を番所へ伴れて行って、伴三郎と突き合せる。兄哥はすまねえが、ほんのしばらくここに居て、怪我人(けがにん)を
「旦那。俺(あっし)はお世辞でも何でもなく、旦那に感心しているんですよ」
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
俺(あっし)の娘と来た日にゃ町内でも評判の孝行者で——
「大丈夫です。遠方なら兎に角。俺(あっし)が保証致します」
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)