俗埃ぞくあい)” の例文
今余が面前に娉婷ひょうていと現われたる姿には、一塵もこの俗埃ぞくあいの眼にさえぎるものを帯びておらぬ。常の人のまとえる衣装いしょうを脱ぎ捨てたるさまと云えばすでに人界にんがい堕在だざいする。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)