侵略しんりやく)” の例文
同時に「自我じが」といふものが少しづゝ侵略しんりやくされてくやうに思はれた。これは最初のあひだで、少時しばらくつとまたべつに他の煩悶が起つた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
早い話が阿父おやぢのやうな壓制君主あつせいくんしゆまでも、此處だけは治外法權ぢぐわいはふけんとして、何等の侵略しんりやくくはへ得ない奴さ。痛快つうくわいだ。いや、出まい。蟹も穴籠をしてゐた方が安全だからな。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)