供養塔くようとう)” の例文
それには弘法大師こうぼうだいし千五十年供養塔くようとうきざんであった。その下に熊笹くまざさの生い茂った吹井戸を控えて、一軒の茶見世が橋のたもとをさも田舎路いなかみちらしく見せていた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この寺はむかしから遊女の病死したもの、または情死して引取手のないものを葬る処で、安政二年の震災に死した遊女の供養塔くようとうが目に立つばかり。そのほかの石は皆小さくつたかつらにおおわれていた。
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)