佩玉はいぎょく)” の例文
「皆、私の朋輩ともだちですよ、いちばん後ろにいた蓮の花のように白い着物を着たのは、漢皐台かんこうだいの下で佩玉はいぎょくを解いて交甫こうほに与えた方ですよ」
竹青 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
昔の貴人公子が佩玉はいぎょくを楽んだように、かちりと前歯に当る陶器のかすかな響には、鶴や若松を画いた美しい塗盃ぬりさかずきよろこびも、忘れしめるものがあった。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)