仰向あふむき)” の例文
面白いのはこの足数も踏むに連れて、沿道の人家や立木やが次から次へと眼の前に幻となつて展開する事で、五雲は仰向あふむきになつて
眠られぬ苦しさに自分は幾度いくたびか寢返りした末、仰向あふむきになると、丁度自分の頭の上の鴨居に大きな字で「青山白雲」と書いた額がかゝつて居る。
新帰朝者日記 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
そのまゝ御機おはたによりておらんとしけるに、倏急たちまち仰向あふむきたふおちはき絶入たえいりけり。