仮令よしんば)” の例文
旧字:假令
それで、仮令よしんば、やゝ理想的な再婚ができたとしてもです、新しい夫婦関係は、全く純粋なもんぢやない。何か、こだはりがあるに違ひない。
驟雨(一幕) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
女は、彼が仮令よしんばもっと露骨にこんな事を遣って見せても、恐らくは少しも気に留めないだろうと思われる程、天使的の自由さと愉快さとで歩みを運んで居る様であった。
偽刑事 (新字新仮名) / 川田功(著)
仮令よしんば犠牲者は誰であっても、その下手人は、オリガ・クリヴォフ以外にはない。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)