他郷よそ)” の例文
一人のある他郷よその男がやってきて、その町に住み、そしてその製造法にふと考案をめぐらして、樹脂の代わりに漆を用い、また特に腕輪には
他郷よそに出て失敗したのはあながちかれの罪ばかりでない、実にまた他郷の人の薄情つれなきにもよるのである、さればもしこのような親切な故郷の人々の間にいて、事を企てなば
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
だから他郷よそへ出て苦労をするにしても、それそれの道順をまなければ、ただあっちこっちでこづきまわされて無駄むだに苦しいおもいをするばかり、そのうちにあろくで無い智慧ちえの方が付きがちのものだから
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
今日私を他郷よそへ流転の旅に送出おくりだそうとした中谷が来ているのだ。
流転 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
他郷よそへ行くのはうれしいかどうか問うた。
故郷 (新字新仮名) / 魯迅(著)