“他山”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たざん40.0%
たさん20.0%
ほかのやま20.0%
よそやま20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おかげでお綱と万吉は、数里の道のりをいつのまにか歩いたが、御岳の薬草やお六櫛のことなどは、二人の旅に他山たざんの石ほどの値打もない。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小説また徹頭徹尾描写をのみつづくるものにあらず、伝記めきたる説明かへつて簡古かんこの功を奏することあり。落語講談時に他山たさんいしとなすに足る。
小説作法 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
食物は定まった物はなく、平生は果実を喫っていたが、犬を非常ににくんで、それを見ると一滴の血もこぼさないように喫った、うまの時を過ぎて他山ほかのやまへ飛び往き、晩になって帰ってきたが
美女を盗む鬼神 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「どこにも虎の死骸などはころがっていないじゃないか。他山よそやまだろう。大迷惑だナ、当家にとっては」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)