他山たざん)” の例文
おかげでお綱と万吉は、数里の道のりをいつのまにか歩いたが、御岳の薬草やお六櫛のことなどは、二人の旅に他山たざんの石ほどの値打もない。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかるにたびたび言うとおり僕は他山たざん瓦礫がれきとらえ来たって、自国の璞玉たまに比してみずからかいとするのなることを信ずるから、常に他山の石をりて自分の玉をみがくの用に供したいと思う。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)