仏書ぶつしよ)” の例文
いや、それより今かうして坐つてゐる心もちがその儘難有ありがたいのを知らぬかなぞとも思ふ。おれは道書だうしよ仏書ぶつしよも読んだ事はない。が、どうもおれの心の底には、虚無の遺伝が潜んでゐるやうだ。
雑筆 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)