人狐にんこ)” の例文
第三種(憑付ひょうふ編)狐憑きつねつき、人狐にんこ式神しきがみ狐遣きつねづかい、飯綱いづな、オサキ、犬神、狸憑たぬきつき、蛇持ち、人憑ひとつき、神憑かみがかり、魔憑まつき、天狗憑てんぐつ
妖怪学講義:02 緒言 (新字新仮名) / 井上円了(著)
迷信は地方により種々雑多にて、四国地方の犬神いぬがみのごとき、出雲いずも地方の人狐にんこのごとき、信濃しなの地方のオサキのごときは、特にその著しきものなり。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
「迷信は地方によりて種々雑多にて、四国地方の犬神のごとき、出雲地方の人狐にんこのごとき、信濃地方のオサキのごときは、特にその著しきものなり」
迷信解 (新字新仮名) / 井上円了(著)
人狐にんこ、犬神等、その名は異なれども、その実は同じ。ただ、その地方における古来の伝説によりてその名を異にし、したがってその現象も異なるに至るわけじゃ。
迷信解 (新字新仮名) / 井上円了(著)
この狐は群馬県、埼玉県、栃木県地方に最も多く、長野県、静岡県等にも一般に信ぜられておる。これに類したるものは、出雲地方の人狐にんこ、四国地方の犬神である。
迷信解 (新字新仮名) / 井上円了(著)
つきものとしては東海道特殊のものはないが、まずきつねがつくというのが普通である。しかして、四国の犬神いぬがみ出雲いずも人狐にんこのように家系を有するということは全くない。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
やはり人狐にんこのごとく一種の変形動物と見て、これがオサキであると言い触らしたらしい。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
その形、狐に似て色白く、尾は裂けていると申す。つまり四国の犬神、出雲いずも人狐にんこ因幡いなばのトウビョウと同一の迷信である。聞くところによるに、一夜のうちに蚕児がなくなっていることがある。
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)