“交尾(こうび)” の例文
それ等が交尾(こうび)をしながら、庇のところまで一緒(いっしょ)に転がって来ては、そこから墜落すると同時に、さあと二叉(ふたまた)に飛びわかれているのだった。
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
たちまち躍ったり跳ねたりし出したのはむしろ当然ではないであろうか? かつまた当時は塞外(さいがい)の馬の必死に交尾(こうび)を求めながら、縦横(じゅうおう)に駈(か)けまわる時期である。
馬の脚 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
私のすぐ足許(あしもと)の、いつかその赤い屋根に交尾(こうび)している小鳥たちを見出したヴィラは、もう人が住まっているらしく、窓がすっかり開け放たれて、橙色(だいだいいろ)のカアテンの揺(ゆ)らいでいるのが見えた。
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)