井戸側いどばた)” の例文
「いくらきちがいだってお前、この寒いのに井戸側いどばたへ、水をかけて置きっ放しにしたんじゃこごえ死んでしまうじゃねえか」
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
七時起床きしょう。戸を開けば、霜如雪しもゆきのごとし。裏の井戸側いどばたに行って、素裸すっぱだかになり、釣瓶つるべで三ばい頭から水を浴びる。不精者ぶしょうものくせで、毎日の冷水浴をせぬかわり、一年分を元朝がんちょうまそうと謂うのである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)