“久方振”の読み方と例文
読み方割合
ひさかたぶ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その伊豆がある朝突然久方振ひさかたぶりに痴川を訪ねて来たので、痴川は吃驚びっくりするいとまもなくみるみる相好そうごうを崩して喜んだ。
小さな部屋 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
私は、久方振ひさかたぶりのこうした安楽した気持におちついたので、願わくば、今二三月もこの土地で静養したいものだと、ふとそんな贅沢ぜいたくな心が芽生めばえてくるのだった。
暗号音盤事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その時、ふっと私は、久方振ひさかたぶりで、すずしい幸福感を味わいました。
おさん (新字新仮名) / 太宰治(著)