三度みた)” の例文
自分もう一度そういう程度まで立戻る事が出来たとしたら、どんなに万々歳なお目出度めでたかりける次第であろう……。惆悵ちゅうちょうとしてさかずきを傾くる事二度ふたた三度みたび。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しかしカーライルはみずから倫敦に住んでいるとは思わなかったのである。彼は田舎いなかに閑居して都の中央にある大伽藍だいがらんはるかに眺めたつもりであった。余は三度みたび首を出した。
カーライル博物館 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)