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ふりがな文庫
“
一瞥
(
ひとめ
)” の例文
お駒ちゃんは
一瞥
(
ひとめ
)
でその二人の女をみて取った。それは磯屋のお針頭のおしんと、もう一人の若いほうは、小間使いのお美代であった。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「…………」
呆気
(
あっけ
)
に取られた私が、急いで扉を排した時に、
一瞥
(
ひとめ
)
でなぜ太子がああも急いでいられたかが飲み込めた気持がした。
ナリン殿下への回想
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
親類の間にはこんな言葉がありました、——「サンテーズ家の人のように恋をする。」
一瞥
(
ひとめ
)
見るだけで、分ってしまうのです。
寡婦
(新字新仮名)
/
ギ・ド・モーパッサン
(著)
千々岩! 彼は浪子の
頭
(
かしら
)
より
爪先
(
つまさき
)
まで
一瞥
(
ひとめ
)
に測りて、ことさらに目礼しつつ——わらいぬ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
丈
(
たけ
)
の高い痩せぎすなその姿が、何気なしにそこへ顔を出したお増の目に映ったとき、
一瞥
(
ひとめ
)
でこの間の手紙の主だということが知れたが、浅井の留守に、上げていいか悪いかが判断がつかなかった。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
が、これが若松屋惣七なら、おせい様を
一瞥
(
ひとめ
)
見ただけで、すべてがわかるはずだ。磯五としては、やりそうなことなのだ。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
泥だらけになって喜んでいた子供たちは
一瞥
(
ひとめ
)
見ると物も言わずにコソコソと
這
(
は
)
い上ってしまった。
ナリン殿下への回想
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
酒の気のある顔の疲れが、お増の
一瞥
(
ひとめ
)
にも解った。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
さすがの姉上とても
一瞥
(
ひとめ
)
ロゼリイスを御覧になったならば、この美しさには舌を捲いて感嘆なさるに違いあるまいと。しかも、それは姉上、ただに貴女お一人とは限りません。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
一瞥
(
ひとめ
)
見るといきなり私は「阿母さん!」と夢中で取り
縋
(
すが
)
りました。
蒲団
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
“一瞥”の意味
《名詞》
一 瞥(いちべつ)
ちらりと見ること。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
瞥
漢検準1級
部首:⽬
17画
“一瞥”で始まる語句
一瞥驚倒