一体いってえ)” の例文
旧字:一體
龜「手前てまえは新参者の癖に、殿様のお気に入りを鼻に懸け、大手を振って歩きやアがる、一体いってえ貴様は気に入らねえ奴だ、この畜生め」
一体いってえ兄貴が意気地がねえもんだから、現在の娘をあんな眼に遭わされて、運命だ、いや荒立てゝは身の恥だなんて、中学校の先生なんてものはみんなあんなもんですかねえ。
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
一体いってえ、誰がどっから聞いてきたんだ?」とひとりが怒ったようなこえを出して言った。
鰊漁場 (新字新仮名) / 島木健作(著)
「それでも、一体いってえいつになったらこれが済むことか、分りもしねえからな。」
土地 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
一体いってえは花魁に大層てえそうなりをさせては済むわけのものではねえのに、朝飯めえには持上らねえような帯を締めて、大層な装なんぞしては済むめえ
一体いってえ、雪を掘って、何にする気だい」