-
トップ
>
-
㓐別
>
-
りくんべつ
北海道十勝の池田駅で乗換えた汽車は、秋雨寂しい
利別川の谷を北へ北へまた北へ北へと
駛って、夕の四時
㓐別駅に着いた。
帯広は十勝の
頭脳、
河西支庁の
処在地、大きな野の中の町である。
利別から
芸者雛妓が八人乗った。今日
網走線の鉄道が
㓐別まで開通した其開通式に赴くのである。
関翁が声をかける。路作りかた/″\
㓐別まで買物に行くと云う。三年前入込んだ
炭焼をする人そうな。やがて小さな流れに
沿う
熊笹葺きの家に来た。炭焼君の家である。