“よさむ”の漢字の書き方と例文
語句割合
夜寒100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くちごもって、お綱は、フイと心に何ものかをえがく様子である——打出うちでヶ浜の夜寒よさむから、月夜の風邪かぜはいっそう根深いものとなったらしい。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
趣味として夜寒よさむの粥を感ずる能力を持たない彼は、秋のよいの冷たさを対照に置く薄粥うすがゆの暖かさを普通の俳人以上に珍重してすする事ができた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
梢をわたる風の音遠く聞こゆ、ああこれ武蔵野の林より林をわたる冬の夜寒よさむこがらしなるかな。雪どけの滴声軒をめぐる
武蔵野 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)