“よくん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
余燻33.3%
余醺33.3%
餘薫33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
甘ずっぱく立てこもった酒と煙草たばこ余燻よくんの中に、すき間もる光線が、透明に輝く飴色あめいろの板となって縦に薄暗さの中を区切っていた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
いつものトホンとしたやつに余醺よくんかすみがかかり、しごく曖昧な顔で金座の門の前に突っ立って、顎十郎先生、なにを言うかと思ったら
顎十郎捕物帳:07 紙凧 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
次の間付きの八疊、それは申分のないぜいを盡した寢間でした。絹行燈を部屋の隅に、青磁せいじ香爐かうろが、名香の餘薫よくんを殘して、ギヤーマンの水呑が、くゝり枕の側の盆に載せてあります。