“ようろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
熔炉40.0%
鎔炉30.0%
要路20.0%
溶炉10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこに堆積たいせきした土塊のようなものはよく見るとみな石炭であった。ため池の岸には子供が二三人りをたれていた。熔炉ようろの屋根には一羽のからすが首を傾けて何かしら考えていた。
写生紀行 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
うだ。それは頭蓋骨の顱頂ろちやうのまるさに似て居る。さう言へば、その月の全体の形も頭蓋骨に似て居る。白銀しろがねの頭蓋骨だ。研ぎすました、或は今鎔炉ようろからとり出したばかりの白銀の頭蓋骨だ。
すぐいわゆる要路ようろの位置についたというのだ。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
フランス軍は一時礼拝堂を占領したが、また追い払われて、それに火を放った。炎はその破屋あばらやを満たし、溶炉ようろの様を呈した。とびらは焼け、床板は焼けた。しかし木造のキリストは焼けなかった。