“もんどころ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紋所92.9%
紋処7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
奇態なことにその提灯の紋所もんどころが、大名屋敷や武家屋敷なぞに見られる紋とはあまりにも縁の遠い、丸に丁と言う文字を染めぬいた、ひどくなまめかしい紋でした。
もしくは熊谷家の紋所もんどころなどを聯想れんそうさせて感じが好く、なかばはこれが人気の種となって、東京にもまたその以西にも売れて行き、頼まれもせぬのに是をその煎餅原料の名と
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
宝暦時代の鳥居清満が紅絵の役者を見るも、吾人はなほ画中人物の衣裳に紋処もんどころなかりせば容易にその俳優の誰なるかを弁ずること能はざるべし。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
俳優の紋処もんどころ並にその系図を『武鑑ぶかん』に比したる『明和伎鑑めいわぎかん』の如き、あるひは天明てんめい八年京伝が描ける『狂歌五十人一首』の画像の如き皆江戸平民の考案せる芸術的遊戯の特色を示すものならずや。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)