“むかばき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ムカバキ
語句割合
行縢63.6%
行騰18.2%
行籘9.1%
行纏9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
越中守として踏み歩いた越路の泥のかたが、まだ行縢むかばきから落ちきらぬ内に、もうまた、都を離れなければならぬ時の、迫って居るような気がして居た。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
西南戰爭で有名な可愛嶽えのたけは東に、北から西にかけては行騰むかばき山速日峰といふ大きな山々が屏風のやうに延岡平野をとりかこみ、平野のなかをば大瀬五個瀬の大きな河が流るゝともなく流れてをり
金比羅参り (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
それなり、泥のだいぶはねかかつた行籘むかばきを、人一倍ながい脛で蹴たてるやうにしながら、宮殿の廻廊をまはつて大海人はすがたを消した。
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
横幅廣く結ひ下げて、平塵ひらぢりの細鞘、しとやかに下げ、摺皮すりかは踏皮たびに同じ色の行纏むかばき穿ちしは、何れ由緒ゆゐしよある人の公達きんだちと思はれたり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)