“へいばこうそう”の漢字の書き方と例文
語句割合
兵馬倥偬100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「近衛前嗣卿から贈られた古今こきんです。みずから和歌をもうなどとは思わぬが、兵馬倥偬へいばこうそうのあいだにも、歌心は有りたく思う」
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
王城内で一つの書き物を見ている——兵馬倥偬へいばこうそうかんに、ともかく墨のついたものに一心に見惚れているくらいだから、この甲士の眼には、多少翰墨かんぼくの修養があったものに相違ない。
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
兵馬倥偬へいばこうそうの世にかえりみられず、この名誉ある権門たちが、ひどく物に貧しく、その貧しさにいじけて、すこしも、君側の朝臣あそんであり輔弼ほひつ直臣じきしんであるという、高い気凛きりんも誇りも失っているのを
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)