“ふるち”の漢字の書き方と例文
語句割合
古市100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「これより古市ふるちへ引っ返すには、夜半にかかるし、また途中で再度の難がないとも限らぬ。ともあれ、近くのお師の家までお越しあらぬか」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御子廣國押建金日ひろくにおしたけかなひの王まがり金箸かなはしの宮にましまして、天の下治らしめしき。この天皇、御子ましまさざりき。(乙卯の年三月十三日崩りたまひき。)御陵は河内の古市ふるちの高屋の村にあり。
「それやもう、えらい評判での。めったに見られまいと、古市ふるちや高安の遠方からさえ、この通りな人出でございますわ」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まず私自身が、家の下部しもべどもをひきつれ、その中に弁ノ殿をまぎれ籠めて、一たん古市ふるち出屋敷でやしきの方へ移って行きます。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「すぐ下の流れは、石川です。彼方の屋根は古市ふるちや道明寺。その辺から無数の水をあわせて、大和川になりまする」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まもなく、古市ふるちの一夜、思わぬ災難から、浮き巣の世帯も失い、また夫婦とも、六波羅兵の藤井寺のたむろにつながれて、あげくに、二度目の子までくすに至ったものである。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)