“ひんけい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
牝鶏85.7%
牝鷄14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
隅田川以東に散在する材木堀の間に挟まれた小さな町々の家並みは、やがて孵化ふかするひなを待つ牝鶏ひんけいのように一夜の憩いから目醒めようとする人々を抱いて、じっと静まり返っていた。
勝ずば (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
勿論ただ牝鶏ひんけいあしたするのではなしに、或る範囲の承認せられたる任務があったのである。古代日本人の間においては、女は一段と神に近くまた一段と祖先の霊に親しいものと認められていた。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
既に久しく學校の宿直室を自分等の家として居るので、村費で雇はれた小使が襁褓おしめの洗濯まで其職務中に加へられ、牝鷄ひんけい常に曉を報ずるといふ内情は、自分もよく知つて居る。
雲は天才である (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)