“ひとささ”の漢字の書き方と例文
語句割合
一支100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「まだやってるんだろう。煙台で聞いたが、敵は遼陽の一里手前で一支ひとささえしているそうだ。なんでも首山堡しゅざんぽとか言った」
一兵卒 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
ところが、呉軍十万の圧力のもとに、前衛の𤾂城えんじょう一支ひとささえもなくついえてしまった。洪水のような快足をもって、敵ははや、この合淝へ迫ると、急を告げる早馬は、くしの歯をひくようだった。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
義昭は京都を落ちて、宇治の槙島まきしまへたてこもったが、もとより無謀、それに敗残の寡兵である。やがて信長の追撃が、平等院の川下、川上から押しわたると、一支ひとささえもなく、捕捉ほそくされてしまった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)