“ひっけん”の漢字の書き方と例文
語句割合
筆硯100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古座谷はかつて最高学府に学び、上海シャンハイにも遊び、筆硯ひっけんを以って生活をしたこともある人物で、当時は土佐堀の某所でささやかな印刷業を営んでいた……。
勧善懲悪 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
今や天高く秋深くまさに読書の好時節なりといえども、著者近来しきりに疲労を覚え、すこぶる筆硯ひっけんにものうし。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
机は白木しらき三宝さんぼうを大きくしたくらいな単簡たんかんなもので、インキつぼと粗末な筆硯ひっけんのほかには何物をもせておらぬ。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)