“ひきぶね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
曳船50.0%
曳舟50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
発動機船が、泥をつんだ大きな曳船ひきぶねを三つもあとにくっつけて、ゴトゴトと紫の煙を吐きながら川下へ下っていった。かもめが五、六羽、風にふきながされるようにして細長いくちばしをカツカツと叩いていた。
ヒルミ夫人の冷蔵鞄 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)
「よし、われわれは、船長の同情者になろう。そうだ、同情の手はじめに、入港税、碇泊船税、また、水先案内料と、曳船ひきぶね料金は、役所から寄付しよう。そのほか、なにか助力することはないか」
無人島に生きる十六人 (新字新仮名) / 須川邦彦(著)
そうかい、おまえさん、橋を渡って河岸かしを歩いて帰りなさるかい。今日は天気が宜いから曳舟ひきぶねから岸壁の環へ洗濯ひもを一ぱい張ってあるから歩きにくいよ。は は は。
百喩経 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)