“はやしだいがくのかみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
徳川の儒臣
林大学頭は、
世々大学頭にして、その身分は、
老中、若年寄の次にして旗下の上席なれども、徳川の施政上に
釐毫の権力を持たず、あるいは国家の大事にあたりては
林大学頭のところへ連れて行きおったが、それより聖堂の寄宿部や、保木巳之吉と佐野郡衛門という
肝煎のところへ行って、大学を教えてもらったが、学問は嫌い故、毎日毎日
助七は
直に
林大學頭様の
邸へ参り、殿様に右の次第を申上げますと、殿様も長二の潔白なる心底と
伎倆の非凡なるに感服されましたから、直に筆を
執って前の始末を文章に
認めて下さいました。