“にしじん”の漢字の書き方と例文
語句割合
西陣100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
仙洞御所せんとうごしょの出火のうわさ、その火は西陣にしじんまでの町通りを焼き尽くして天明年度の大火よりも大変だといううわさが、京都方面から伝わって来たのもそのころだ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
むかし都の西陣にしじんに、織物職人の家多く、軒をならべておのおの織物の腕を競い家業にはげんでいる中に、徳兵衛とくべえとて、名こそ福徳の人に似ているが、どういうものか
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
京都に着いて三日目に、高尾たかお槇尾まきのお栂尾とがのおから嵐山あらしやまの秋色を愛ずべく、一同車をつらねて上京の姉の家を出た。堀川ほりかわ西陣にしじんをぬけて、坦々たんたんたる白土の道を西へ走る。丹波から吹いて来る風が寒い。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)