“なべずみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鍋墨85.7%
鍋煤14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山育ちの娘も本能として、少しは親を大事にする気持があるらしく、その日から娘二人は、山男の身なりで、おどけ者の妹は鍋墨なべずみで父にそっくりの口髭くちひげなど描いて出かけ
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
此奴こいつかおの黒いこと、鍋墨なべずみ墨汁すみじるとを引っ掻き交ぜて、いやが上に、ところきらわず塗り立て掃き立てたと見えて、光るものはただ両つの白眼しろめばかりの、部厚な唇だけを朱紅に染めてから
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
○「墨のかけぐれえは有るけれども墨をってちゃア遅いから鍋煤なべずみか何か塗って行こう」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)