“なかおれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
中折89.3%
中折帽10.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それとも名探偵のアタマが少々冴え過ぎたかな……と思い思い吾輩は縁日物の中折なかおれを脱いで、東京以来のモジャモジャ頭を掻き廻わした。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
村川は、家へ帰って部屋に入ると、かぶっていた中折なかおれを、左手の帽子掛にめがけて投げつけた。自分の頭の中の憂欝や不安を投げつけるように。
第二の接吻 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
まことに硯を持って入って、そのかわり蝙蝠傘こうもりと、その柄に引掛けた中折帽なかおれを忘れた。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
茶の中折帽なかおれを無造作に、黒地に茶の千筋、平お召の一枚小袖。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)