“とりべの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鳥辺野57.1%
鳥部野42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『野辺送りの日には、花を持って、鳥辺野とりべのまで、行ってあげよう』
十七日の月が出てきて、加茂川の河原を通るころ、前駆の者の持つ松明たいまつの淡い明りに鳥辺野とりべののほうが見えるというこんな不気味な景色けしきにも源氏の恐怖心はもう麻痺まひしてしまっていた。
源氏物語:04 夕顔 (新字新仮名) / 紫式部(著)
鳥部野とりべのの煙絶ゆる時なく、仇し野の露置くにひまなき、まゝならぬ世の習はしに漏るゝ我とは思はねども、相見ての刹那に百年もゝとせの契をこむる頼もしきためしなきにもあらぬ世の中に、いかなれば我のみは
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
「大蔵、鳥部野とりべのへ出るな、こうまいると」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)