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てっしゃ
ふりがな文庫
“てっしゃ”の漢字の書き方と例文
語句
割合
鉄車
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鉄車
(逆引き)
「あぶない。出ますよ」と云う声の下から、
未練
(
みれん
)
のない
鉄車
(
てっしゃ
)
の音がごっとりごっとりと調子を取って動き出す。窓は一つ一つ、
余等
(
われわれ
)
の前を通る。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
茶色のはげた中折帽の下から、
髯
(
ひげ
)
だらけな野武士が
名残
(
なご
)
り
惜気
(
おしげ
)
に首を出した。そのとき、那美さんと野武士は思わず顔を
見合
(
みあわ
)
せた。
鉄車
(
てっしゃ
)
はごとりごとりと運転する。野武士の顔はすぐ消えた。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
見界
(
みさかい
)
なく、すべての人を貨物同様に心得て走る
様
(
さま
)
を見るたびに、客車のうちに
閉
(
と
)
じ
籠
(
こ
)
められたる個人と、個人の個性に
寸毫
(
すんごう
)
の注意をだに払わざるこの
鉄車
(
てっしゃ
)
とを比較して、——あぶない、あぶない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
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